「お七夜(名付け祝い・命名式)」は、生後7日目を迎えた赤ちゃんにとって初めてのお祝い事です。
ここでは、お七夜に招待されたときの服装やご祝儀の金額の目安、熨斗(のし)の書き方、ゲストとして気を付けるべきことなど、訪問する際のマナーについてご紹介します。
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お七夜にお祝いは必要?
お七夜に招待されたら、お七夜当日にご祝儀を持参するのがマナーです。
お七夜は、祝い膳を囲んでお祝いをする風習がある行事ですから、おもてなしがあることを知っていながら手ぶらで訪問することは失礼にあたります。
お七夜のご祝儀は品物でも現金でもかまいませんが、主催者は祝い膳を用意して招待客をもてなすため、祝い膳の費用にあてられる現金(※酒肴料)を贈ると喜ばれます。
品物を贈る場合は、お酒、果物、菓子などの嗜好品や花などを持参するとよいでしょう。
酒肴をふるまう代わりに渡すお金のことを酒肴料といいます。
現在は、「祝い膳に対するお礼」という意味の解釈もされることから、祝い膳でおもてなしを受けると分かっている場合は祝儀袋の表書きに「御酒肴料」と書いて現金を贈るとよいでしょう。
出産祝いをすでに贈っているときは贈らなくてもいい?
最近では、「出産祝い」や「退院祝い」を贈る時期と重なることから、ごく内輪で簡略的に祝う場合はお七夜の祝いと出産祝いや退院祝いを兼ねて贈るケースも増えています。
しかし、お七夜の祝いと出産祝いは基本的には別物です。
特に、形式やしきたりを重んじる地域や家庭へ訪問する際は、それぞれのお祝いに適した熨斗(のし)の表書きを正しく書き、別々に用意することをおすすめします。
お七夜のお祝い金額の相場
ご祝儀の目安は5,000円から1万円です。
祝い膳の費用をまかなえる程度の金額を包むとよいでしょう。
現金を贈るときの注意点
- 4(死)や9(苦)が連想される縁起の悪い数字が付く金額は控えましょう。
- 祝い事には新札を用意するのがマナーです。
「この日を楽しみに、前もって準備していました」という気持ちを表すことができます。 - ご祝儀の金額は「奇数」がよいとされています。
慶事で奇数が好まれる理由は、奇数はおめでたい「陽」の数字、偶数は陽のあたらない「陰」の数字とされる中国の陰陽思想に基づいているからです。
熨斗(のし)の書き方 <水引・表書きのマナー>
水引の種類 | 紅白の蝶結び(花結び) | 水引の本数 | 5本(または7本) |
---|---|
のし紙・のし袋の表書き |
「祝御七夜」「祝命名」「御祝」 ※ お七夜に招かれたときに現金を包む場合は「御酒肴料」と書くこともできます。 |
名前の書き方 |
下段には、送り主の姓名を記載します。 ※ 字の大きさは、上段より心持ち小さめに書きましょう。 |
●書き方の見本●
お七夜に招待されたときの服装
お七夜の服装に正式な決まりはありませんが、ラフすぎず、清潔感がある綺麗めの服装が適しています。
ごく近い身内だけで祝う場合は普段着でおこなう家庭も多いため、集まる身内と事前に相談しておくのもおすすめです。
「記念写真」という形で後に残ることも考慮して、髪型やひげ、メイクなどの身だしなみにも気を使いましょう。
赤ちゃんを抱っこしたり触れたりする際、肌を傷つけてしまわないよう、ツメや装飾品の安全面にも注意が必要です。
母子への配慮を忘れずに
産後間もない母子がいるお七夜の席では、母子への配慮がとても大切です。
赤ちゃんが驚くような大きな声、身体への影響が大きい喫煙、長時間の滞在は、母子への負担が大きいので控えるようにしてください。
挨拶が済んだら別室で休んでもらうなど、母子が席を外しやすい声掛けや雰囲気づくりを心がけると母子の負担を減らせるでしょう。
祝いの席にお酒はつきものですが、飲み過ぎて周りに迷惑をかけないようお酒の量やペースにも気をつけましょう。
マナーを守って全員が楽しく過ごせるように配慮できるとよいですね。
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